rosso

Blog

2023.08.15 Tue

からっぽのバケツ

 


前回のブログに引き続き
フェスティバルホールでオーケストラを観てきました。


しかも
久石譲率いる
” ワールド・ドリーム・オーケストラ “

 

人生初めてのオーケストラで久石譲さんは
気が引ける。
なんなら荷が重いまである。


パレエや舞台などでは
オーケストラを経験したことはあるが
そのものを堪能するのは初めて。

何から言えば良いかわからないほど素敵空間でした。

久石譲って生きてるんだ…と感動。

プログラムは

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

クロード・ドビュッシー
「海」管弦楽のための3つの交響的素描


第1楽章 会場の夜明けから真昼まで

第2楽章 波の戯れ

第3楽章 風と海の対話


久石譲
Woman for Piano,Harp,Percussion and Strings

1,Woman

2,Ponyo

3,Les Aventuriers


モーリス・ラヴェル
管弦楽のための舞踏会「ラ・ヴァルス」


久石譲
交響組曲「崖の上のポニョ」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


久石譲さんといえば
ミニマル・ミュージックとジブリ

ミニマル・ミュージックは
特定のメロディーがループしていて
それが1音や2音だけ変わって
グラデーションっぽくなっていく
言わばアハ体験のようなイメージ。

曲にトランス状態のように没頭できる。

あるいは
逆にバックミュージックで流していても
邪魔をせずに聞き流せるそんな音楽が
魅力だと感じています。


退屈と言えば退屈なのかも知れませんが
そこが堪らないですよね。


プログラム全体を通して
ひとつの海というか、

こう、波の立つ海面上ではなく
もっと深くて暗い。

でも無数の光。

プログラムのポニョで言うところの
珊瑚だったり泡だったり。

フジモトの住家付近のイメージ。

見たことある人には伝わるはず。笑



溺れそうな音の中に
光を差すような
トランペット、ヴァイオリン。

海底の捻れのような
ユーフォ、ホルン、チューバ。



個人的には
煌びやかな俺が一番だぜ!!って感じの音が好きなので
トランペットが良かった、

ギュッと掴まれる感覚。

他の楽器と違って
押すところ3つしか無いんですよ?!
意味わからないですよね。


個人的にはポニョは抜いたとして
1番良かったのはWoman

ワクワク感とクレイジーさ
久石譲特有の

コショウ少々程度の怖さみたいなのが心地良い。

https://youtu.be/33wFHJpwMSM



交響組曲「崖の上のポニョ」は
言わずもがな良いんですが

私の人生の中でジブリの存在は非常に大きくて
サントラ聴けば映像が蘇るし
その時の感情まで思い出せる。


ポニョの音楽は
トトロのように誰でも口ずさめるをコンセプトに作られていて

一見ポップで
子供の頃は冒険物語の一部として解釈していた
音楽だったのですが

死後の世界、輪廻、魂の不滅など哲学的なテーマを投げかけていると思えばそう聞こえる。

この二重構造を自然な形で受け入れられる表現が素晴らしすぎる。

この音楽を作られた時の話が
久石譲さんの執筆に書かれているんですが
正直意味がわかりません。

とりあえず色々なことを考えて懸念して
できたサウンドトラックということです。

文字的な意味はさっぱりついていけなかったですけど

不思議と音楽を聴けば感じ取れるような気がする。

そこもすごい点ですよね。



最近読んだ本があって
それは
いくつかの作家が自らの青春を元に
いくつかの話を書いた本なんですが、

まあ、見事に皆んな音楽の話が出てくるんです。

 

あの頃聞いた歌
あの頃行ったライブ
初めて買ったCD
好きな人が好きだった歌手。

様々な音楽と青春は
かなり密接した関係にあるんだなあって感じて、
それって自分にとっては
ジブリの音楽もそれなんじゃないかなって思うんです。


子供の頃に観たジブリ
その音楽まさに青春。


このオーケストラ聴いている時
限りなく子供の頃の顔だった。

Resent Posts