2020.09.21 Mon
九月
夏の猛暑も少し綻びを見せ始めた今日この頃
いかがお過ごしでしょうか。
スギクボはといえば9月の14日から
少し遅い夏休みを頂いておりました。
しかし、特に予定もなく
旅行もどうなのかと悩んでいる時に
お客様から
─── ” 直島 ” いいですよ。
と教えていただいて。
確かにずーっと行きたいなと思っていた場所ですが
人が多いんだろうなと思っており
なかなか心が進まなかったのですが
観光客の7~8割が外国人の方だそうで
今、めちゃめちゃ少なくて行くなら今だと言われ、
遂に心が動いてしまったのです。
さあ、急に決まった旅行ですから
勿論一緒に行ってくれる人もいなく一人旅。
何にも囚われずただ休息と吸収を頂きに
直島へ……
相識の通りあの世界的方向音痴のスギクボですが。
なんと
ノープラン旅。何も決めず出発しました。
電車の路線だけ見て時間を気にせずゆっくりゆっくり
気の向くままに。
まるで気分は宇宙旅行。
いつブラックホールに誘われても回避する術を
スギクボは持ち合わせておりません。
とは言うものの、
ただ電車に身を任せれば着くはずです。
まずは岡山まで。
目的地に近付くにつれ静止画の景色が流れます。
岡山に到着───。3:10 午後。
朝から何も食べておらず
ここでお腹が泣き始めたので
あやす為に何かを食べなければ。
しかし、先見では13時頃に到着するつもりでしたから
ここに空白の2時間が顕在化されました。
どこで見余った……?
これは急いで済まさなければなりません。
よくある駅のよく分からんカフェで茶をしばくだけは
避けたい所存。
ですが結局よく分からんパスタ屋さんで
月替わりパスタ ペペロンチーノを巻き
ロッソという赤ワインがありましたので
しばきまくりました。
ちゃっかりデザートのティラミスを添えて。
気が付けばもう4時前。
急げ。
一人旅は誰にも迷惑をかけず自分のペースで
歩めるのが魅力ですが、
自分自身に迷惑をかけては元も子もありません。
次は自分のしりをしばきながら
早歩きで電車へ乗り込みました。
さあさあ、そろそろ潮のかほりが
鼻先をくすぐります。
ここからはフェリー。
フェリーって何故か心が踊ります。
中々乗ることもないですからね。
瀬戸内海最大のフェリー 「なおしま」
デカすぎて全然波をも感じません。
観光客も居らず地元の方々のみの船。
甲板に出るのはスギクボのみ。
なんだか寂しい気持ちで
1人でタイタニックをしました。
うん。
結局寂しさのみが残りました。
直島上陸───。4:41 午後。
さあ、着きました直島。
ここからすることは何もありません。
もう夕方ですから。
楽しみは明日へ繋ぐことにしました。
向かうは今日宿泊する宿。
「my lodge naoshima」
着くとそこには……
最高の景色が広がっていました。
運良く日没の光。
ノープランで出逢える景色には何にも変えれない
価値がそこにはあります。
時は金なり、タイムイズマネー(既視感?)
直島で1番高い位置にあるホテルに泊まりました。
(1番は盛っている)
全ての窓がまるで額縁のよう。
とても綺麗でした。
ホテルに着くとスギクボの抜け殻が落ちています。
これも恒例です。
さあ、お楽しみの夜ご飯。
旅といえばその地の美味しい食材を食すのが基本。
しかし、コロナの影響で全て閉まっていました…。
なので島で一つのセブンイレブンで
お腹を満たしました…笑
不覚。
後はもう寝るしかないのですが
部屋にはシングルベッド二つ。
出先のベッドで寝れない人なので
結局使わずソファーで寝ました。笑
シャ乱Qもビックリ。
起床。───5:23 午前
案の定ソファーからの起床。
朝から最高の景色。
やっぱりホテルは背伸びした方がいい。
このホテルで1番いい部屋を用意して頂いた。
廊下奥の正面。
控えめに言って最高!!!!!!!!!
朝ごはんも頂き。
ハーブのソーセージめちゃめちゃ美味しい。
少しでものお礼にと
置いてあった白紙のカードに。
ササッと描いたように見えて
8回描き直したのは墓場まで持っていく予定。
サインは中学生の頃イキって作ったのを引用。
さあさあここからは直島を全力で駆け巡る日。
美術館、美術作品、カフェ。
島全体に散らばるピースをかき集める。
自転車で。
そう、自転車で。
これがしたかった。
島全体を自転車で気の向くままに駆け巡る。
これがずっとしたかった!!!!
サイクルストアには電動自転車か
原付バイク、車を勧められたが迷わず
「クロスバイクで!!!!」
この決断はきっと後悔しないだろう。
全てを紹介したいが、
今ですら長いので美術館だけでも……
紹介して……いいっすか……
素晴らしかったので…………。
まず、今は完全予約制の美術館
“地中美術館”
この旅で唯一予約していた地中美術館。
直島に来たならば
絶対行かなければならない。てか行くでしょ。
簡単に説明すると
「自然と人間との関係を考える場所」として
直島の美しい景色を損なわないよう建物の大半が地中にある美術館です。
モネ、ウォルターデマリア、タレルの
有名中の有名達の作品が
安藤忠雄設計の建物にはいっているわけですよ…。
最高じゃないですか???
こんな豪華な……
食べ物以外でヨダレが垂れたの初めて。
いや、1回映画の試写会で橋本環奈に会った時は…………
やめておきましょう。
]さあ、戻りまして。
まず入るとそこには、
すばらしくないですか。
小さすぎて見えにくいですね。笑
まず感じたのは無粋かもしれませんが
モネの睡蓮よりもその空間。
息を飲みました。
そして、深呼吸。
石の匂い、耳は無音。
目には真っ白な額縁に大きな睡蓮の池。
まるで空間全てが額縁となり
この睡蓮を支えている心緒を感じました。
そして、近付くと分かる
大胆なタッチと繊細なタッチ。
この大きな絵を引いた時にどう見えるか
尚、近付いてもそれが睡蓮である事を
納得させる技法。
そして平筆のタッチが柔らかすぎて
まるで呼吸しているようでした。
一作品、一作品
離れては近付き、近付いては離れてを
繰り返して気づけば40分魅了されていました。
コロナで唯一良かったと思ったかもしれません。
この空間を独り占め出来る時は
きっと二度とないと思うからです。
素晴らしかった。
1個目からだいぶくらいました。
なんか剣士として剣術研いてきたのに
急に魔力カンストして魔法使いに転職する感覚。
HPよりもMPが回復した。
分かりにくいですね。
お次はジェームズ・タレル
光の芸術家と呼ばれるほど
“光”への拘りが緻密な方です。
多分調べるの知ってる作品、建築が多いと思います。
ほんとに地中なのかと疑うほどの
光に包まれる作品は心が暖まるような
逆に寂しくなるような不思議な空間でした。
見る順番は案内されるのですが
個人的には
アフラム,ペール・ブルー
→オープン・スカイ
→オープン・フィールド
の順に楽しむとより良いかと思います。
光の扱い方が徐々に変化していくのが楽しめます。
オープン・スカイに関しては
その日の天気によって左右されるので
二度と同じ作品を見ることが無いと気付いた時は
鳥肌が立ちました。
晴れの日でとても綺麗で心に残りました。
でもきっと曇りでも雨でも同じ事を思うのだろう。
毎日光の中に居るはずなのに
こうして感じてみると実感が湧くというか
素晴らしいものだと改めて気付くことができました。
お次はウォルターデマリア。
個人的にこの空間は大好きです。
部屋の構造から全て計算されて作られたものです。
ここも不思議な感覚で
全くの無音。足音をたてないで下さいと案内人の方に言われるほどの無音。
だが、その静寂を切り裂くように
低いドラムの音が聞こえる。
かれこれ30分は居ましたがたまにしか聞こえなかったので恐らく気付かない人も多いのだろうな。
案内人の方に聞いてみると
デ・マリア自信による音だそう。
ここまで拘れる?普通
もはや気持ち悪いですもん。
なんか調べてみたら
海やコオロギとドラムセッションしてるらしい。
なにそれ笑
好き。
後は言わずもがなの
地中美術館全体を生み出す安藤忠雄の建築作品。
いやあ、
だいぶ効きましたねえ、
なんか吸収するつもりで行ったのに
全部吸い取られました。
絶対にここは
行った方がいいと思います。感じれる時に。
あと”地中ハンドブック”買うことオススメします。
まずは自分で感じて
説明を見てもう一度感じる。
感じることの出来ない感性に憤りをかんじますが
読んでからこそ感じれるものもあると思います。
是非。
本当は他の美術館の話も書きたかったのですが
思ったよりも長くなってしまったので
これで終わろうかと。
すみません。
ではそろそろお別れしましょう。
では最後に。
「旅行は1人よりも多人数が楽しい」
ありがとうございました。